平成15年商法改正 (法律第132号)
平成15年7月30日に公布された「商法及び株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律の一部を改正する法律(以下改正法という。また文中、法とあるは商法のことをいう)」(法律第132号)が平成15年9月25日から施行されることが決定しました。(平成15年9月19日付官報第3695号2頁)
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定款規定に基づく取締役会決議による自己株式の取得
| 改正前 |
単元未満の株主からの株式買取請求権(法221条第6項、第220条ノ6)等商法に規定がある場合のほか、自己株式(金庫株)として配当可能利益金の額を限度とする範囲内で定時株主総会の決議のより自己株式を買い受けることが出来る。(法第210条第1項) |
| 改正後 |
上記規定に加えて、新たに定款に「取締役会の決議による自己株式の買受けを行う旨」を定めた場合、その定款の規定に基づきと理解の決議により自己株を取得することができる。(改正法第211条ノ3第1項)
また、この方法により自己株式を取得した場合には、
1.自己株式の買受を必要とした理由
2.株式の種類及び数。
3.取得価格の総額
を次の定時株主総会において報告せねばならない。(改正法第211条の3第4項) |
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中間配当限度額の計算方法の見直し
| 改正前 |
1年を1営業年度とする会社は、定款の規定に基づき年1回取締役会決議によって中間配当を実施することが出来ますが、その限度額は下記のように算出されていました。
純資産 [資本金+法定準備金+剰余金等] − [ 資本金+法定準備金+{(開業費>(商法施行規則第36条)+研究費+開発費(同37条))−法定準備金}+資産の時価評価の増加純資産額+利益配当額+役員報酬額+資本組入額+自己株式取得の総額] = 中間配当の限度額 (法第293条ノ5第3項・商法施行規則第125条) |
| 改正後 |
決算期日後に資本金又は法定準備金の減少を実施した場合、(法第293条ノ5第3項・商法施行規則第125条)
または、この方法により自己株式を取得した場合には、減少した資本金又は法定準備金に相当する金額は、中間配当の限度額の控除額に含めないこととなりました。(法第293条ノ5第3項・商法施行規則第125条第2項)
このことにより、法定準備金の取り崩しを財源にした自己株式取得を定時株主総会で決議したことにより、その控除により中間配当の限度額が減少又は配当不能となるという事がなくなりました。
これは、純資産額を計算する際に法定準備金を取り崩したことにより減少した純資産額からまた自己株式取得の総額として純資産額より控除してしまうという、二重控除が発生するために起きていた弊害でした。
| 改正前の弊害 |
純資産 [資本金+法定準備金(この部分ですでに法定準備金が取り崩されて減少=純資産減少)+剰余金等]
− [ 資本金+法定準備金+{(開業費(商法施行規則第36条)+研究費+開発費(同37条))−法定準備金}+資産の時価評価の増加純資産額+利益配当額+役員報酬額+資本組入額+自己株式取得の総額(法定準備金の取り崩し額が含まれている)] = 中間配当の限度額 |
| 改正後 |
純資産 [資本金+法定準備金(取り崩されて減少=純資産減少)+剰余金等] − [ 資本金+法定準備金+{(開業費(商法施行規則第36条)+研究費+開発費(同37条))− 法定準備金}+資産の時価評価の増加純資産額+利益配当額+役員報酬額+資本組入額+自己株式取得の総額(含法定準備金取崩額)
] +法定準備金取崩額(この部分で二重控除を補正) = 中間配当の限度額
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