司法書士・土地家屋調査士井本須美尾事務所
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資本の減少の概要 [減資の方法の種類]

資本の減少の方法として

1 実質上の減資 現実に株主への払戻しなどで会社の資本を減少させる場合
2 形式上の減資 欠損金の填補や利益配当の確保のため"資本の額"のみを減少させる場合

に大別されます。
 減資を行うことにより、累積損失の解消(資本の欠損に充当)や平成15年度税制改正における外形標準課税の適用から外れる(資本金1億円以下)効果を得るためにする場合があります。

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資本減少のパターン [実質減資と形式減資]

資本の額のみ減少

  1. 資本の額のみを減少させ、発行済株数は減少させずに行う減資です。
    平成13年商法改正以前は額面株式の制度があったため、資本の額が株金総額(1株の券面総額*発行済株式の総数)を下回れなかったが、現在はすべて無額面株式のため、その制限はない。また、資本の額が1000万円を下回る資本減少は出来ません。
  2. 手続にあたって下記の事項が必要です。
    1. 株主総会での特別決議
    2. 資本減少の官報公告(1ヶ月以上)
    3. 債権者に対する催告(1ヶ月以上)
  3. 資本減少の効力発生日:債権者保護が完了した時

例) 下記は資本の額2,000万円、発行済株式400株の会社の資本の額を1000万円減少させる場合の略図です。
資本の額のみ減少

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発行済株式の総数の減少を伴う減資(1)

  1. 株式の併合
    株式の併合とは「2株を1株」や「5株を3株」に併合する方法をいう。これにより株主の持株比率は変わらずに、発行済株式数の減少が出来る。
    1. 上記資本の額の減少に株式併合を組み合わせ、資本の額と発行済株式の総数の減少が同時になされる。
      ※ 株式の併合のみでは、資本の額は変わらない。
    2. 1の理由により、株主総会における資本減少の特別決議と株式併合の特別決議は別個に得なければならない。(下図参照)
    3. 手続にあたって下記の事項が必要です。
      1. 資本の減少についての株主総会の特別決議
      2. 株式併合についての株主総会の特別決議
      3. 資本減少の官報公告(1ヶ月以上)
      4. 債権者に対する催告(1ヶ月以上)
      5. 株券提供公告(1ヶ月以上)
      6. 株主・登録質権者への通知(1ヶ月以上)
    4. 株式の併合は必要に応じてすることが出来、特に法律上制限がない。
    5. 株式併合の効力発生日:株券提出期間満了の時
      又は、債権者保護の完了の時の遅い時期の日

例) 資本の額2,000万円、発行済株式400株の会社の資本の額を1,000万円減少、株式2株を1株に併合させた場合

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発行済株式の総数の減少を伴う減資(2)

  1. 株式の消却 →株式の消却のページ
    株式消却によって資本の額の減少をする方法です。
    1. 任意消却(有償・無償)
      自己株式(金庫株)の消却のことで、特定の株主の株式会社を消却する場合に用います。
    2. 強制消却(有償・無償)
      株主の持株比率が変化せずに株数が減るところは、株式併合と似ています。
    3. 手続にあたって下記の事項が必要です。
      1. 資本の減少についての株主総会の特別決議
      2. 資本減少の官報公告(1ヶ月以上)
      3. 債権者に対する催告(1ヶ月以上)
    4. 強制売却にあたってはさらに次の事項が必要です。
      1. 株券提供公告(1ヶ月以上)
      2. 株主・登録質権者への通知(1ヶ月以上)
    5. 株式消却の効力発生日:株券提出期間満了の時。又は、債権者保護の完了の時の遅い時期の日
    例) 資本の額2,000万円、発行済株式400株の会社の資本の額を1,000万円減少、株式200株を消却した場合

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減資差益 平成13・14年商法改正

  1. 減資の際に株主総会において決議すべき事項(特別決議)(商375条1項) 
    1. 株主に対する払戻しにより会社財産が減少する実質上の減資の場合は、これに要すべき金額
    2. 株式の消却によって株式総数を減少させる場合には、消却すべき株式の種類、数、その方法
    3. 株主に払戻しをせず、会社財産が減少しない名義上の減資の場合には、資本の欠損に当てる金額があればその金額
  2. 減資の金額の制限
    上記@からBの合計額は、減少すべき資本の額を超えることができない。(商375条1項)
    また、上記@からBの合計額が資本の減少額を下回ったときは、その差額が減資差益となる。
  1. この減資差益は平成13年商法改正以前は資本準備金として扱うものとされていましたが、改正後、資本余剰金として扱われることになりました。
    また、上記2にあるように平成14年の商法改正により、@からBの合計額が資本の減少額を超えることができなくなったので、減資差損が生じることはありえなくなりました。

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