電子公告 
会社がなす公告の方法
会社の公告の方法としては
- 官報に掲載する方法
- 時事に関する事項を掲載する日刊新聞に掲載する方法
- 電子公告
なお、定款に定めがない場合は官報に掲載する方法により公告することとなります。
以下、電子公告についてみていきたいと思います。
電子公告の定義 (法2条34号)
電子公告 公告方法のうち、電磁的方法(規則222条1号ロ)により不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって法務省令で定めるものをとる方法をいう。
すなわち、一般的にはインターネットに接続されたWebサーバに自社の公告すべき事項を表示するWebページを作成し、公開する方法によることを指す。(規則223条)
なお、その公告を表示するWebページの具体的なURLは登記によって公示されるが、そのURLは公告ページそのものに直接リンクしている必要はなく、公告の目次ページや通常のIndexページのURLであっても、ハイパーリンクを辿ることにより公告ページに到達できれば良いとされています。
ただし、資本減少や会社合併における債権者保護のための公告は、官報に限られているため、債権者への各別の催告に代わる公告としてしか採ることが出来ないなど、一部制限があるので注意が必要です。
債権者保護手続
- 官報公告 + 知れたる債権者への各別の催告
- 官報公告 + 時事に関する事項を掲載する日刊新聞 又は 電子公告
電子公告の期間
通常の紙媒体の公告と違い、公告をサーバにアップロードしても、後日いつでも削除が可能な電子公告は、それぞれの公告の種類に従い"公告を継続する期間"が定められています。
例)
- 決算公告 当該決算に係る定時株主総会終結後、5年を経過するまで。
- 基準日の定め 基準日の2週間前から基準日まで。
- 株式併合の通知に代えて行う公告は、株式併合の効力発生日の2週間前から効力発生日まで。
- 株券発行の定款規定廃止の際に、株券が無効となる旨の公告は効力発生日の2週間前から効力発生日まで。
- 株券発行・公開会社が非公開会社となるため株式譲渡制限の規定を定める際の株券提出公告は、効力発生日の1ヶ月前から効力発生日まで。
- 取締役(会)の決定(議)による役員等の責任免除に対する異議申立の公告は、当該期間が経過する日まで。
電子公告の調査・調査機関
通常の紙媒体の公告と違い、電子公告はサーバ管理者や悪意あるクラッカーによるクラッキングによる改竄の可能性を否定できません。また、公告期間経過後は公告情報自体が削除・消滅し、公告内容の痕跡が残りにくいということから、電子公告自体の信憑性を担保できない可能性があります。
そこで、会社法では、電子公告は法務大臣の登録を受けた調査機関の調査を受けることを義務付け、会社が電子公告調査の義務を怠った場合、100万円以下の過料の制裁を受けると規定しました。
しかしながら、調査を受けない電子公告も効力自体を否定されるわけではなく、有効なものとされています。
→ 登録を受けた電子公告調査機関 (法務省・民事局のページ)
電子公告に関する会社法施行規則
- 規則222条・電磁的方法 法第2条第34号に規定する電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって法務省令で定めるものは、次に掲げる方法とする。
1 電子情報処理組織を使用する方法のうちイ又はロに掲げるもの
イ <省略>
ロ 送信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された情報の内容を電気通信回線を通じて情報の提供を受ける者の閲覧に供し、当該情報の提供を受ける者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該情報を記録する方法 - 規則223条・電子公告を行うための電磁的方法 法第2条第34号に規定する不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって法務省令で定めるものは、前条第1項第1号ロに掲げる方法のうち、インターネットに接続された自動公衆送信装置を使用する方法とする。