吸収分割契約書に関する事項 -- 吸収分割(2) -- 
吸収分割の手続
- 会社の吸収分割の概要
- 吸収分割契約書に関する事項
- 各当事者への保護手続
- 簡易・略式手続による吸収分割
吸収分割契約の重要性
会社の吸収分割を行うためには「吸収分割契約書」を作成し、当事会社同士で契約を締結する必要があります。
吸収分割は、当事会社や株主、債権者に重大な影響を及ぼす行為なので、吸収分割契約書が作成されなかったり、記載すべき要件を欠いた契約書を作成した場合、吸収分割の無効事由となることがあるので、注意が必要です。
吸収分割契約書の作成・締結
吸収分割契約書の主な記載事項は以下のとおりです。
- 吸収分割会社(以下 分割会社)、吸収分割承継会社(以下 承継会社)の商号・本店
- 承継会社が吸収分割により、分割会社から承継する資産、債務、雇用契約、その他の権利に関する事項
- 吸収合併により分割会社又は承継会社の株式を承継させるときはその事項
- 承継会社が吸収分割に際して、その承継する事業の対価として交付する金銭等についての事項
※ 対価の柔軟化に関する会社法758条4号ロ〜ホまでは、会社法施行後1年間凍結。 - 承継会社が吸収分割に際して、分割会社の新株予約権者に対して、自社の新株予約権を交付するときは、当該新株予約権に関する事項
- 吸収分割の効力発生日
- 分割会社が効力発生日に以下の行為を行うときは、その旨
いわゆる「人的分割」の効果を出すときに行う行為です。- 全部取得条項付種類株式の全部を総会の決議によって会社が取得し、その対価を承継会社の株式で交付するとき
- 承継会社の株式を剰余金の配当として行うとき
吸収分割契約書の備置
分割会社及び承継会社(以下 当事会社等)は法782条2項に定める「吸収合併契約等備置開始日(以下 備置開始日)」から6ヶ月を経過する日まで、株主や債権者等の閲覧に供するために、備え置く必要があります。
吸収分割契約書の承認
当事会社等は、吸収分割契約書について、分割の効力発生日の前日までに株主総会の特別決議による承認を得なければなりません。
ただし、簡易分割の方法による場合は、総会決議を要しません。
また、当事会社等が持分会社であるときは、原則的に総社員の同意が必要とされています。